NHKハートネット

逆淘汰論とは、19世紀に優生学を創始したフランシス・ゴルトンが唱えた説で、文明の発達した人間社会では、理性的な人々ほど生殖活動に熱心ではないために、社会的に望ましくないとされる不良な人々が、優良な人々を凌駕して、増殖する傾向にあるとしました。 日本でも戦前から、そのような逆淘汰論が社会理論として浸透していたために、「産めよ殖やせよ」という戦前の政策を転換し、産児制限を進めれば、優良な人々は、社会状況を理解し、家族計画により子どもの数を制限しようとするが、不良な人々は、欲望のままに子どもをつくり続けるために、逆淘汰現象が起きると考えられることになりました。